よしなしごと

よしなし‐ごと【由無事・由無言】つまらないこと。益のないこと。たわいもないこと。とりとめもないこと。

急に思い立って、30年分のコレクション@国立国際美術館へ行く。希望には上げていたけどなかなか出掛けるきっかけがつかめず、気づいていきれば会期はあとわずか。とにかく行ってみましょうと、重い腰を上げたわけだけれど。。。思いきって行って大正解!! 以前クウネルで紹介されて一度見てみたいと思っていた南桂子さんの作品7点を見ることができたのです。線はとても繊細。穏やかな雰囲気も持ちつつ緊張感が漂っている。ファンタジーのようでいて、厳しさが伝わってくる、静謐なのに存在感を持つという不思議。で、すぐ隣がだんなさんの浜口陽三の作品12点。これがまたすばらしくて。黒であれだけの階調が表現できるとは驚き。思いがけず出会えた作品達にすっかりのぼせてしまって、すぐ後に展示されていた草間弥生さんの作品を見落としてしまったのは大失態(後で見に戻った)だったけど、そのくらい南桂子作品に出会えたのはうれしかったのです。昔から大好きな山本容子さんのエッチングも2点見られて大満足でありました。

まったく予習もせず、期待もせず出掛けた展示だったけど、そんな無精をしてもすばらしい出会いはちゃんとあるんですね。これまでの経験だと、予習したときはどうしても勉強の後追いというか確認になってしまって、作品自体を新鮮に受け止められないこともあったり、もちろん、予習たっぷりで実物を見てもっと感動ってことも多いけれど。今日みたいに準備なしでいきなり行っても十分楽しめるのだと、ちょっと気持ちが楽になりました。

次の展示はアボリジニの天才画家、エミリー・ウングワレー展。なかなか面白そうです。