よしなしごと

よしなし‐ごと【由無事・由無言】つまらないこと。益のないこと。たわいもないこと。とりとめもないこと。

職場の送別会があった。参加者の中に、ずいぶん前にメールの送信ミスでたいへんな失礼をはたらいてしまった相手がいた。直接お会いすることがあったらお詫びしたいとずっと思ってはいたんだけど、もう忘れてるよね、忘れてていいよ、忘れててくれーっていう思いもあった。でも今回を逃すと余計お詫びしにくくなると思い、思いきって話しかけてみたら、ちゃんと覚えていた。うぎゃ。その前後の経緯も全部覚えてらして、「あの時はたしか、こうこうでしたよね」とニコニコしながら仰る。穴があったら入りたいような心地だったけど、ちゃんとお詫びができてよかった。あー、笑い話にできてよかった。

その時のことで印象に残っているのは、平身低頭お詫びした私のメールに対して、その人は、「いえいえ、私が気が利かなかったのです、かえってお手間を取らせました」と、自分が悪いことにして逆に詫びてくれたこと。そのヒトは全然悪くなくて、100%私のドジだったのに。その一言にどんなに救われ、気が軽くなったことか。こんな風にさりげなく相手を思いやってくれるヒトはきっと偉くなるに違いないと思っていたら、やっぱり着々と出世されているのもうれしい。そのヒトの会社は親会社が変わったりして大変そうだけど、これからも活躍してほしいなあと思った。