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親指の先を薄切りにしてしまって1週間経った。湿潤療法は最初こそ「たったこれだけで本当に治るの?」って感じだったけれど、今は指の凹みがほぼ元に戻って新しい組織がどんどん成長しているのを感じる。まだぶつかったりすると痛いけれど、たった1週間でここまで楽になるとは思っていなかった。湿潤療法やるなっ!!って感じだ。
とはいえ、最初の4日間はつらかった。常に傷口がずきずきと痛み、右手が思うように使えないのでいろいろな作業は慣れない左手を使うしかなかった。変な風に左手を使うから、二の腕がつったようになったりもした。週末帰宅していた夫は、「鍋は洗ってやるから流しに置いておけばいいよ」と言ったにもかかわらず、滞在中に洗った鍋はたったの1つ。時間をかければ左手で何でも出来たし、せっかく帰宅しているのだからとゆっくりしてもらおうと、特にはこちらからは手伝いを頼むのを控えていたのだ。それなのに、夫ときたら日曜日の夕方にこうのたまった。
「風呂、沸いてないの?」
あのー、私、指怪我してるんですけど? 水仕事が一番しんどいんですけど? 左手一本で風呂の掃除をしろと?
遠慮した私がバカだった。こんな思いやりのないヤツのために、負担をかけないように気を遣った私はアホだ。野菜不足を補わないととせっせと野菜のおかずを作った私は本当にバカのつくお人好しだ。
そう抗議すると再び夫は言った。
「だって、言わないとわからないじゃん」
あのー、こういうことって、言われなくても手伝ってくれるのが夫婦ってもんじゃないの? それが「思いやり」じゃないの? いちいち命令されないと動けないの? こんないいわけ、サイテーだと思う。
さすがに夫、「まずい」と思ったようだったけど、結局最後まで鍋を自ら洗ってくれることはなかったな。けど、今回のことを逆手にとれば「言われればやる」と宣言したようなもの。次からはせいぜい遠慮なくあれこれ頼むことにしよう。いっひっひ。あ、指の先をスライスするのはもうやりたくないけどね。
※医者にもらった保護シートを使い切ってからは「バンドエイド キズパワーパッド*1」を使用。素材は同じハイドロコロイド。Q&Aが詳しくわかりやすい*2。