よしなしごと

よしなし‐ごと【由無事・由無言】つまらないこと。益のないこと。たわいもないこと。とりとめもないこと。

被験者アルバイトの学生さんが遅刻してきた。うちの教室で面倒をみている学部生だ。患者さんの検査が入っていない時間と機械を利用するので、遅れてきたらそのあとに控えている患者さんの検査が全部うしろへずれてしまうのだ。それだけはなんとしても避けなければならない。集合時間を20分もすぎたころに、「すみません、今起きました!」と電話がかかってきた時に、担当のドクターが笑いながら「処刑やな!」と言ったのは、半分は本気だったに違いない。なにしろこの検査、検査薬を作るのと(専門の薬剤師)、機械を動かすのと(技師)、実際の検査に当たる医師と、実に多くのスタッフを必要とするのだ。いつもよりも早く出勤して準備を整えているのに、当の被験者(しかも未来の医者)が来ないとは、さぞかし現場は殺気立っていたであろう。幸い、午後からの患者さんの検査は予定通りできたので、一同胸をなで下ろしたことであった。

で、その学生さん、教室に戻ってきて、担当ドクターに「本当にすいませんでした!」ときっちり頭を下げたのは誠に立派な態度であった。「もしこれが自分が検査をする立場だったらと思うと…」と事の重大さをきちんと想像できるあたりも。もちろん遅刻はよくないけれど、今回の失敗で多くのことを学んでくれていることを期待したいと思う。あとで皆で話したのは、「ほんと、学生ってのんきだよなあ。責任感がまったくなくて。でも自分も学生の頃はああだったよなあ」ということ。自分も含め皆こうして年長者に迷惑をかけて失敗をして成長してきたんだなあと思った。一向に学習効果の上がらない落ちこぼれは自分なんだけれども。

買い物をせずに帰宅したので、家にあるもので晩ご飯。冷蔵庫を漁ってみると、納豆の買い置きがだぶついていたのでそれで納豆丼にすることにして、野菜室の使いのこしの白菜とシメジでおみそ汁。納豆丼はNHKの『きよしとこの夜』6月13日放送分グッチ祐三が紹介したのをベースにアレンジして、我が家の定番に仲間入りしたメニュウ。納豆は小粒でたたかずそのまま、ひき肉のかわりに竹輪の刻んだのをつかう。もちろん味付けはめんつゆ。これが美味しいのだ。ただ、納豆は加熱するとけっこうな臭いがするので、納豆が好きな人にしか勧められないのと、意外にニンニクがあう(ショウガだと納豆の臭いに負けてしまう)、ということを書いておくことにする。

ためしてガッテン!で美味しい豚汁の作り方をやっていた。

  • 野菜は下ゆでして水から煮始める
  • 味噌の半量を入れる
  • 15秒湯通しした豚肉を加える
  • 味を見ながら味噌を足す

次に作る時に実行してみよう。