よしなしごと

よしなし‐ごと【由無事・由無言】つまらないこと。益のないこと。たわいもないこと。とりとめもないこと。

なんとはなしにバタバタな一日。そのなかで考えたこと。仕事の進め方にはそれぞれやりかたがあるので、他人がとやかく言う筋合いはないのは重々承知なんだけれども、一つの仕事を任せるのなら最後まで任せた相手にやらせるべきだと思う。途中からいきなり元々の担当者が登場してあれやこれやと言い立てるのは、いかがなものか。もちろんその人のほうが経験も豊富で事情も詳しいし、話も早いのは重々周知しているけれども。やらせておいて途中から取り上げるなんて、まるでその人のことを信用していないみたい。結局自分でやらないと気が済まないのなら、手伝わせたりしないで最初から自分でやればいいと思う。誰かに任せるのはまどろっこしいし、自分がやったほうが早いし、危なっかしさにハラハラしたり…自分でちゃっちゃっとやったほうがよっぽどもラクって思っちゃうけど、それをぐっと我慢するのが年長者の役割ではなかろうか。若いヒトは失敗しながらもそれを糧にだんだん成長していくのだ。結局その職場では、お局様(この人がまあ口の達者なヒトなんだよな…勝ち気だし…)がすべてを仕切っていて若いヒトは小間使い代わり…。これじゃあ若いヒトはいつまでたっても仕事覚えられないよね。いくらやる気があっても。

この頃のようすけ。時にガブガブちゃんになるものの、よく食べよくしゃべり部屋を飛び回っている。人間におきかえると幼稚園児くらいの感じ。ほんとうによく遊ぶし、仕草はとっても無邪気。いたずらもする。「いけない」と言われ続けている電気コードを囓ろうとして、じっとこちらの表情をうかがうのはまったく人間の子どもと一緒。「ダメ!」と言われて首を引っ込めておいて、また隙をみて囓ろうとするなんざ、「ダメって言われるのわかってるくせにー」と可笑しくなる。ようすけをケージから出して一緒に過ごす時、自分がこの子を産んだのだという感覚に襲われることがある。あるいは、なんでこの子の姿形は鳥なんだろう? あるいは、今は鳥の姿をしているけれど、ほんとは人間なんだ、と思ったり。

うちの研究室の診療科のほうでは、来年度に某高額検査機器(定価5億円くらい×2台)が更新となるため、近々入札が予定されている。その機械を日本で販売しているのは5社なんだけど、今日そのうちの1社から急に奨学寄付金の申し出があった。もう何年間もそんなことはなかったのに。なんという絶妙なタイミング! それって、うちの機械を買ってね♪っていう強烈なアピール以外のなにものでもない。そりゃ、臨床バリバリ製薬会社からの寄付金ザックザクのリッチな研究室からは程遠い、貧乏で自転車操業続きの当教室からしてみれば、寄付金は喉から手が出るくらい欲しいですよ。でも、いくらなんでもこのタイミングで「はいそうですか、ありがとうございます」って受け取るわけに行かないじゃあありませんか。「丁重にお断りしましたよ。それでいいですね、つんさん」とボスから言われましたが、もちろんですとも。っていうか、そういうことをいけしゃあしゃあと言ってくるってどういう企業なんだ? 機械が売れればいいってことか? いや、実際の所、その通りの会社(売るだけ売って、めんどうなメンテとかカスタマイズとか修理とかはいい加減)らしいから、さもありなん、というお話。「いったい幾らくれるつもりだったんだろう…金額だけでも聞いてみればよかったな…」とボスがつぶやいたのは内緒。

晩ご飯は、回鍋肉、ジャガイモとツナのサラダ。