よしなしごと

よしなし‐ごと【由無事・由無言】つまらないこと。益のないこと。たわいもないこと。とりとめもないこと。

大阪に戻る日。始まりがあれば終わりがあるのは世の定め。さみしいけど仕方ない。朝起きてユニットバスの掃除。シャワーカーテンがかびてしまったのの漂白。一段落したところで、夫が朝ご飯の支度をしてくれた。パンをトースターにかけて、その間に玉子をフライパンに落とす。焼けるまでの間に殻の始末を段取りよくやるので、無性に悲しくなった。デザートに昨日忍野で買い求めた黄色い桃を食べてみたけど、果肉が固くていまひとつだった。

のろのろと支度していたら、そんなにゆっくりもできないんだからそろそろ行こうと言われ、しぶしぶ寮を出る。八重洲の地下に車を置いて、のぞみの指定を取ってから、日本橋まで歩く。お昼ををたいめいけんで食べた。夫はオムハヤシ、私はエビフライ(ライス付き)。それにコールスローボルシチ。当たり前の料理が当たり前に作ってあった。この「当たり前」というのがかなりすごいことだと思う。とろとろのオムレツからはバターの香りが立ち上り、フライ衣は軽くて薄くてさくっとしている。久々にまっとうな洋食を食べたという気分。満足してお店を出たらすごい行列ができていたのでびっくりした。

デザートに千疋屋へ。2階のフルーツパーラーに行ったらそこそこ混んでいた。食事のヒトが多くて、あたりはカレーの匂いがぷんぷん。このなかでフルーツパフェ食べるのはきついなあとボンヤリ考えていたら、待てど暮らせど注文の品が出てこない。夫が時間が限られてるからとお店のヒトに言ってくれたんだけど、他の料理は次々出てくるのに我々の分が出てこない、これじゃ食べてる時間がない、というところにまでなってしまったので、注文をキャンセル。楽しみにしていたパフェが食べられなかったのはとても残念だし、お店には申し訳ないことをした。けど、仕方なかったと思う。

タクシーを飛ばして東京駅へ。のぞみ車内は冷房が強くて寒かった。ワゴンが回ってきた時に目を覚ましただけで、横浜に着いたのも名古屋に着いたのも知らずに眠りこけていた。京都で目が覚めて、寝過ごしたら大変なので必死で起きていた。無事新大阪到着。夕飯の買い物をしてそのまま車でようすけを迎えに行く。預かってもらっていた間、よくしゃべっていたらしい(恥)。家に戻る車中、急にうしろから「もしもしー」と話しかけてきたので、可笑しいやら可愛いやら。

夕ご飯の支度をして、伊丹空港へ北海道から戻る娘を迎えに行く。台風の影響で奄美大島からの便は欠航になっていた。それ以外は到着遅れ程度。まわりは同じく子どもを迎えに来た親たちでいっぱい。制服姿で姿を現すのに向かって手を振ったり携帯で話したり。皆我が子がかわいいんだなあ。いかにも愛されて育ったというような子どもたちばかり。今風のおしゃれを施した男子・女子もいるけれど、大半は素朴で素直でのんきそうな子。ぼんやりながめていると、うちの子もそのうちの一人だった。北海道はかなり楽しかったらしい。風景が日本じゃなかったよ!と興奮気味に話していた。よかったよかった。晩ご飯は素朴に、親子煮、キュウリの浅漬け、ミディトマト。娘の様子を夫に報告して就寝。